完成工事原価報告書とは?書き方やポイントを解説します

完成工事原価とは

完成工事原価は、工事原価全体のうち「完成工事高」に計上された工事に対応する工事の原価です。完成工事原価を算出することで、完成工事総利益を知ることができます。
また、工事原価は工事の施工に直接必要とされる発生費用(直接及び間接)の額をいい、完成工事原価として当期の損益計算書に上げられるものと、未完成の工事支出金として翌期に繰り返されるものに分けられます。

完成工事原価報告書とは

完成工事原価報告書とは、事業年度中に完成した工事の原価(材料費、労務費、経費、外注費)の内訳を明確に示す書類のことです。
新規届出以降、毎年決算報告として提出する書類であるため、それぞれの要素を理解しておくことでスムーズに書類の準備を進めることができます。

書類作成時のポイント

完成工事原価報告書は、「製造原価報告書」という会社の決算書類をベースにして作ります。ただし、「製造原価報告書」を流用できるわけではないため、あくまでもベースになるだけであるということを覚えておきましょう。
また、「完成工事原価報告書」は、完成した工事の金額のみを記載するため、未完成の工事にかかるものはあらかじめ除外して表記しなければなりません。
「完成工事原価報告書」は、主に4つの項目について作成することになります。

書類の項目について

完成工事原価報告書は、「材料費」「労務費」「経費」「外注費」に分けて計上する必要があります。

①材料費

材料費は、工事のために仕入れ、使用した材料の費用です。工事のために購入した材料や製品などが含まれており、一般的な原価報告書の「材料費」が適用できます。ただし、「当期の完成工事で純粋にかかった原価額」を記載しなければならないため、必ず同額になるわけではありません。
例えば、前期末に500万円の材料在庫があり、それを当期中の完成工事に全て使ったために材料や製品を購入する必要がなかった場合は材料費は「0円」となります。

②労務費

現場の作業員に支払う給料や賃金(手当含む)などを指します。雇用形態に関係なく、給料や賃金、手当などは全て労務費に含まれますが、現場代理人や現場事務所の事務員に支払う給料は労務費に含まれないため、しっかりと分けて管理しましょう。なお、直接雇用した作業員以外の賃金は、経費としてカウントされます。
例えば、社長が工事現場で働くことがあります。この場合については、1000万円の役員報酬のうち、7割が現場、3割が管理職として働く場合には700万円を労務費として計上することができます。

③経費

材料費、労務費、外注費以外に工事を完成させるためにかかった「動力用の水道光熱費」「機械等経費」「設計費」「労務管理費」「地代家賃」「従業員給与手当」など様々なものが該当します。なお、人件費には、作業現場事務所の給与手当、退職金、法定福利費などを合計で記載します。
経費に含まれないものとしては、事務所の光熱費や家賃、役員報酬、管理部門(総務部など)の給料は「販売費及び一般管理費」となるため、間違えないようにしましょう。

④外注費

外注費は、他者に工事を外注した場合に発生します。ただし、材料費などを自社で負担して工事だけを外注した場合や人員が足りないなどの理由で他者に応援を依頼した場合にかかった費用は「労務外注費」となるため、分けておくようにしましょう。
外注費には、専門工事業者や職能工事業者などに材料工賃込みで下請けをした場合に一切の内容が含まれるため、多額になりやすい項目です。
そのほか、外注費の扱いは少し複雑だったりわかりにくかったりするため、わからないところは自治体に問い合わせたり行政書士にお気軽にご相談ください。

書類関連でわからないことはお任せください
完成工事原価報告書は、他に作る書類をベースにするため比較的作りやすいですが、毎日の管理をしっかりしておかなければ思わぬミスが起こり得ます。
提出前になって慌てるのではなく、日頃から行政書士などに相談したりアドバイスを受けておくことで、ストレスなく書類の作成や提出を行えます。
当事務所では、50年以上の実績を元にクライアント様に寄り添ったサポートで書類作成・提出のサポートをしています。もちろん、代行させていただくことも可能ですのでお気軽にご相談ください。

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